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第63章 　 　 　　　

　確かに兄が掻き回しているそこからは、粘度の高い蜜を掻き混ぜるような音がしているが。

（っていうか、お兄ちゃんの注ぎ込んだ、あ、あれ……も、は、入ってるんですけど……っ）

「……お兄ちゃんのせい、だもん……」

　ヴィヴィがおずおずとそう言い募れば、匠海がふっと笑う声が頭上から降ってきた。

「そんなこという子には、お仕置きだ」

「……え……？」

（お仕置きって……もしかして、ま、まだやるのっ！？）

　ヴィヴィは匠海の腕の中で目を見開く。

（あ、でも、確かにお兄ちゃん、まだ一回しか……。っていうか、ヴィヴィ、いったい何回イったんだろ……）

　そのヴィヴィの疑問が分かったのか、匠海が抱きしめていた妹から腕を解くと、その顔を覗き込む。

「悪い……。あと一回だけ、ヴィクトリアのこと、抱かせてくれる？」

「い、一回で、いいの……？」

　そうおずおずと聞き返したヴィヴィのおでこに、匠海がこつりと自分のそれをぶつける。

「ああ。それで我慢する」

　そう言った匠海の声と表情は、少し物足りないといった不服そうなそれだった。

「……――っ」

（ぜ、絶倫っていうんだっけ、こういう人……っ！？）

　ヴィヴィは目を白黒させながらそう思うが、一方で、

（お兄ちゃんに、こんなに求められて……、ヴィヴィ、嬉しい……っ）

という気持ちのほうが勝った。

「う、うん……じゃあ、ヴィヴィのこと、もう一回、可愛がって……？」

　そう言って小さく首を傾げて覗き込むと、匠海は「おねだり上手になったな」とヴィヴィの目の前で苦笑した。

（それも、お兄ちゃんのせいだと思うの……）

　ヴィヴィは心の中でそう反論したが、口には出さなかった。

　匠海はヴィヴィのおでこにちゅっとキスを落とすと、妹のその躰を乗せたまま、上半身を起こした。

「んっ」

　ヴィヴィの膣内の匠海が擦れ、思わず小さな声が漏れてしまう。

　匠海は自分の陰茎を咥えて腰の上に跨っているヴィヴィの腰を掴むと、ゆっくりと持ち上げる。

　にゅぽという音を立てて引き抜かれた逞しいそれに、何故か後ろを向かされたヴィヴィの腰がまた落とされる。