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第63章 　 　 　　　

「ヴィクトリアっ　ああ、気持ち、いいかっ？」

　ぱちゅんっ　じゅぶっ　ずぷんっ。

　ヴィヴィの鼓膜もその厭らしい姫鳴りが犯し、もう訳が分からなくなってくる。

　匠海が腰を突き上げるたび、兄の腹筋がお尻に触れ、加えて、兄の両太ももが自分の薄い腹に密着するのも、余計に変な気分になってくる。　

（こんな、こんなのって……っ）

　お互いの躰が触れ合う事は、匠海の表情が見えない今、安堵する状態の筈。

　なのに、常ならそんな場所に兄の両脚が触れる事などあるはずもなく、今置かれている状況が、どれほど非日常で、自分がどれだけ厭らしい体位を取らされているのかを痛感させられる。

　そして何よりも、匠海の太く逞しい陰茎にこんな角度から突き上げられ、たまに腰をグラインドして蜜壺をかき回されるこの体位に、ヴィヴィは意識をやりそうなほど感じ入っていた。

「ぁああっ　気持ちいぃっ　お兄ちゃ、んんぅっ　ああ、これ、ダメっ　こんなのっ　やぁんっ　は、初めてっ」

　もう匠海の卑猥な腰使いに翻弄されまくっているヴィヴィが、切羽詰まった嬌声を上げ続ける。

（こんな角度から、下から攻められて……っ、いつも当たらないところ、こすられて……っ）

「素直で、いい子だっ　ヴィクトリアっ　もっと、感じてごらんっ？」

　ヴィヴィの両太ももを掴んでいた匠海の掌が離れ、片方はその腰を上から抑えつけらるように押さえこまれ、もう片方はシーツの上で潰れた胸を掬い上げるように揉まれ。

「ぁあっ　もう、だめぇっ　イっちゃ、うっ　ヴィヴィ……っ、イっちゃうっ　うぁああんっ」

　下から腰を突き上げられ、上からもその腰を押し付けられるのが堪らなく良かった。

（なんか、征服されてる感じ……っ　

　お兄ちゃんに、躰も心も、

　全て押さえつけられて、狂わされて……っ）

「ヴィクトリアっ　いいよ、イきなさいっ」

　匠海のその許しを聞いた途端、ヴィヴィの膣内が荒れ狂うように蠢き、中の兄の昂ぶりを締め上げ始めた。