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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第64章        

 指先でふにふにと白い恥丘を揉んでいたかと思うと、そこを優しく開いてヴィヴィの敏感な秘口を探り当てる。

「濡れてるけど?」

「お、お風呂、入ってるもの」

 匠海の指摘に、ヴィヴィは苦し紛れの言い訳をする。

「そうか。じゃあ、中は濡れてないんだな?」

 そう言うや否や、匠海はつぷりと音を立てて、ヴィヴィの膣内に中指を突き立てた。

「え? だ、だめぇっ あ、指っ ダメ~っ」

 ヴィヴィがそう小さく叫びながら、内股をギュッと閉じ、これ以上されないようにと抵抗する。

「おかしいな……すんなり入ったし、凄く潤ってる」

「やぁっ い、意地悪っ!」

 ヴィヴィは甘い声で反抗する。

(だって、さっきまでお兄ちゃんに、いっぱい抱かれてたんだもん。そりゃあ濡れてるよぉ~っ)

「ひくひくして物欲しそうだから、期待に応えてあげないとね」

「やぁあんっ き、期待してないからぁ~っ」

 匠海の長い指が、ヴィヴィの充血した膣粘膜を指の腹で辿り始める。

 その指に翻弄されるようにヴィヴィが甘い声で啼き、細い腰を揺らした。

(あぁ……気持ちいい……どうしようっ、さっきあんなにいっぱいしたのに……。ヴィヴィ、えっちだ……)

「おにい、ちゃんっ ぁあっ だ、だめ、ん……っ ぁあんっ」

 ヴィヴィは口ではそう嫌がりながらも、匠海の泡まみれの頭に腕を回してしがみ付き、兄の指を味わっていた。

「また、腰動いてるよ。指、増やしてほしい?」

 そう言って中指を抜き始めた匠海の手を、ヴィヴィは再度内股に力を込めて締め付けた。

「ヴィヴィ……お兄ちゃんのが、いい……」

「じゃあ、髪の毛流して」

 ヴィヴィのおねだりにふっと笑った匠海は、自分の頭に縋り付いていたヴィヴィの腕を解く。

 シャワーで兄の髪を丁寧にすすぐヴィヴィを、匠海は指先でその躰の輪郭を辿っていた。

「お兄ちゃん……流した、よ……」

 シャワーの音が広いバスルームに降りる中、ヴィヴィがそう掠れた声で呟く。

 その灰色の瞳は、熱っぽく目の前の匠海を見下ろしていた。

 髪を流し終えてようやく瞼を開いた匠海が、あまりにも素敵すぎて――、

(お兄ちゃん……さっきまであんなに可愛かったのに、

 なんて色っぽいの……。

 まるで、色気が滴り落ちているみたい……)

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