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第64章 　 　　　 　

　自分の股の間に顔を埋める匠海の頭を弄りながら、ヴィヴィはうっとりと瞼を閉じる。

　視界がなくなると、匠海の舌の動きが鮮明になる。

　まるでもっと蜜を寄越せと言うように粘膜を抉っていたかと思うと、蕩けて溢れてきた蜜を舐め取るように大きく舌で掻き回される。

「お兄ちゃんっ　ぁああ……っ　ヴィヴィ、気持ちいいっ　あぁあっ　きもちいいよぉ～っ」

　もう自分に出来るのは、匠海の舌を味わいながら兄の求める通りに、甘ったるい喘ぎを上げ続けることだけだ。

　そしてその限界もあっさりと訪れる。

　匠海が押さえて広げていたヴィヴィの白い太ももから片手を離し、舌を含ませた膣口の上を指で触れた途端、

「っぁああああんっ　――っ！！」

　ヴィヴィは匠海の頭に縋り付きながら達してしまった。

　はぁっ　はぁっ。

　ヴィヴィの薄い唇から、苦しさと紙一重の吐息が漏れる。

（ああ、もう……何も考えられない……）

「お兄、ちゃん……おにいちゃぁん……」

　ヴィヴィは達して弛緩した躰を放り出したまま、声だけで匠海を求める。

　妹の蜜壺から舌を引き抜いた匠海が、蜜に濡れた口を拭いながら、体を起こしてヴィヴィを見下ろしてくる。

「ヴィクトリア……」

「おにいちゃん……っ」

　ヴィヴィのその泣き出しそうな声と縋る様な瞳に、匠海は困ったように笑う。

「お前は本当に、俺のこと、好きだな……」

「うん……う、ん……」

　ヴィヴィは震える手で、覆いかぶさってくる匠海の逞しい胸板に触れる。

（あぁっ　お兄ちゃんっ　早く、抱きしめて……っ）

「ああ、エロくて、本当に可愛いよ、ヴィクトリア。もう……食べてしまいたい」

　匠海はヴィヴィの目の前でそう囁くと、ぺろりと舌でその頬を舐めあげる。

「この小さいけれど柔らかい胸も、白桃みたいな可愛いお尻も、俺のしか知らないまだ幼い膣も、全部全部……俺のものだ」

「うん……おにぃ、ちゃん……」

（そうだよ……ヴィヴィは、全部、お兄ちゃんのもの……）

　ヴィヴィの首筋に顔を埋めた匠海が、両の掌で妹の乳房を揉み始める。

　そのあまりにも優しい触り方に、ヴィヴィの唇がぴくりと震え、新たな喘ぎが漏れ始める。

（気持ちいい……お兄ちゃんの優しさが、触れたところから伝わってくるみたいで……）