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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第64章
さらに結合を深くした匠海は、ヴィヴィの両手首を支点に、ぱんぱんとお互いの腰がぶつかる音を立て、文字通り責め立ててくる。
「……っ ふっ ……ぁっ ……ぅぁっ うぁあああ――っ!?」
苦しそうな喘ぎを漏らすヴィヴィが、一際大きく啼いた瞬間、匠海の陰茎がその最奥で爆ぜた。
「ぁあっ ヴィクトリア……っ」
そう零される濡れた匠海の喘ぎに聞き惚れながら、ヴィヴィは自分の膣壁が兄を搾り取るように蠢いているのを感じていた。
流れ込んでくる匠海の精液を味わうように、ヴィヴィはうっとりと瞼を閉じ、しどけなく足を開いたまま全身を震わせた。
(……お兄、ちゃん……の、いっぱい……)
そう霞んでいく意識の中で思いながら、ヴィヴィはまた意識を手放した。
次にヴィヴィが目を覚ましたのは、朝の7時だった。
ぼんやりと呆けたままのヴィヴィは、匠海に運ばれたバスルームで、膣に湛えたままだったその白濁を掻き出され、ボディーソープと共に洗い流された。
昨夜は夜景が広がっていたそこは、今日は同じバスルームとは思えないほど、明るい朝日の差し込む爽やかな場所で。
ヴィヴィはなんだか、昨夜から今朝にかけて匠海に抱かれた記憶が、実は都合の良い夢だったのではと、少し混乱してしまった。
備え付けのバスローブをヴィヴィに纏わせた匠海は、自分も同じく袖を通すと、明るい光の差し込んでくるリビングスペースに妹を軽々と運んだ。
(なんか……ヴィヴィ、お兄ちゃんの、お人形さんみたい……)
そう思わずにはいられない程、二人には体格差があり、血が繋がっているのにあまり似ていない容姿も、幼い少女と青年と違いが浮き彫りだったし、そして何より、ヴィヴィは自分で何もする気が起きなかった。
(まだ、ちょっとしんどい……かも……)
そう思いながら下された大きなソファーの背に、くたりと左半身を預ける。
そんなヴィヴィの小さな頭を優しく撫でた匠海は、リビングスペースの奥にあるダイニングテーブルへと歩いて行き、なにやらかちゃかちゃと小さな音を立てている。