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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第65章
「お、お兄、ちゃん……っ」
(焦らさないで……お願い……っ)
もう何も考えられない。
そこを兄の舌で舐めて欲しいという事以外――。
舌の感触なら、もう、知っている。
先程から嫌というほど、その太ももで感じているのだから。
「お、兄ちゃん……っ お願、い……っ」
(ヴィヴィの下のお口に、いっぱいキスしてくれるって、言ったでしょう……?)
そう言外におねだりしたヴィヴィに、匠海はふっと苦笑する。
「しょうがないな。本当ならばちゃんと『おねだり』させるところだが……。今日は許してやろう。どうしてだか分かるかい?」
自分の両太ももの間から覗き込んできた匠海のその質問に、ヴィヴィは弱々しく首を振る。
「……わ、分かん、ない……」
「俺がもう我慢できないから、だ――」
そう言った匠海は、膝の後ろに掌を添えて引き上げると、ヴィヴィに見せつけるように舌を出し、白く細いそこをべろりと舐め上げた。
「……――っ」
ヴィヴィの膣壁がきゅうと締まった。
小さな爆発がそこで起こった感じだった。
(もう……なんで……、
なんでこんなに、美しいの……っ この男は――)
匠海を見つめるヴィヴィの瞳が震える。
普通なら下品にしか映らない行動も、卑猥な仕草も、この兄にかかるとひとたまりもない。
恐ろしく美しい、肉食獣――。
兄に言ったら鼻で笑ってあしらわれるであろう、その形容詞が頭に浮かび、ヴィヴィはなんだか妙に満足した。
(ああ、そうだ……。お兄ちゃんは、肉食獣なんだから、
ヴィヴィはもう食べられてしまえばいいだけなんだ……。
無駄な抵抗など、するほうが馬鹿げている……)
「ああ……、小さく、イったな?」
ヴィヴィの膣口がひくついているのに気付いた匠海が、そう言いながら妹の顔を見下ろしてくる。