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第65章 　 　　 　　

　からかう様に妹の眼前まで顔を寄せた匠海に、ヴィヴィは真顔で言い放った。




「舐めて？」




「………………」

　まだ丸い頬に幼さを残すヴィヴィが発したその言葉に、匠海は無言になる。

　そんな兄の目前で、ヴィヴィはさらにその桃色の唇を開く。




「ヴィヴィ、嘘吐きは、嫌いよ？」




　そう言って挑発する様に、灰色の大きな瞳で自分を下からじっと見上げてくるヴィヴィに、一瞬硬直した匠海は、ふっと白い歯を見せて破顔した。

「ふは……っ　本当に、お前には敵わないよ、ヴィクトリア」

　そう呟きながらヴィヴィの両太ももを真ん中で揃えた匠海は、その狭間にキスを落とすと、ゆっくりと足の付け根に向かって舌を滑らせていく。

　匠海の舐めた跡が空気に晒されてひやりとし、その感触だけを縋るように追い求めていたヴィヴィは、いきなり訪れた刺激に背を弓なりに反らせた。

「ひゃうううっ！？　ぁあ……っ　あっ　あ、あぁ……っ」

　ひくついていた小さな膣口にいきなり捩じ込まれた肉厚の舌に、ヴィヴィが驚いて悲鳴のような声を上げる。

（あ……、やっとっ　やっと、お兄ちゃんの……っ）

　まだ舌しか受け入れていない狭い膣口は、侵入を拒むかのように匠海の舌を締め付けて外へ吐き出そうとするが、一方の膣粘膜は、奥へ奥へと匠海を誘導しようと蠢き始めた。　

「ぁあんっ　ふぁあ……っ　ふ、ふぅっ　ぁあっ　あぁあんっ」

　ヴィヴィの両膝を片手で抱え上げたまま、強引に舌を捻じ込んでくる匠海に、ヴィヴィは感じ入って甘い声を上げ始める。

　先ほどの焦らしは何だったのかと問い詰めたくなるほど、匠海の舌はねっとりと妹の膣内を舐めては捏ね回してくる。

　ヴィヴィは頭を乗せた羽枕を両手でぎゅっと掴むと、金色の頭を小刻みにを振り始めた。

（ああ、気持ちいいの……。ヴィヴィ、気持ちいいのっ

　凄いっ　お兄ちゃんの舌、気持ちよすぎる……っ）

　舌の先で粘膜を抉っていたかと思うと、そのまま唇を膣口に押し付けて吸い上げられ、神経が集まって敏感なそこが痛いほど充血しているのが分かる。

　けれど、

「もっと……っ　おにい、ちゃぁん……、もっと……ぉっ」

　ヴィヴィの唇から漏れるのは、喘ぎから「もっと」と強請る言葉に変化していく。