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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第66章
(脳みそが、躰が、ドロドロに溶けてくみたい……、
お兄ちゃんと繋がってるところも、溶け合って、境界が分からなくなって……)
一つになりたいと心の奥底から願うのに、それが恐ろしくも感じるほど、
今の自分が味わっているのは、
濃厚で濃密な、狂おしい程甘い、蜜の味――。
「お、にいちゃ、ぁん……っ ぁん……、ふぁあっ はぁん……っ ぁあ……」
「ああ、いい顔だ、ヴィクトリア……蕩けてっ」
まるで色気が滴るような匠海のその掠れた声にも、ヴィヴィは聞き惚れる。
「……ぁ……っつ ふぁ……、ぁあ……っ はぁうぅ……」
もう、気持ち良すぎて、訳が分からない。
視線は匠海へと注がれているのに、もうぼんやりとしかその姿形が把握できない。
ただ、自分の中で絶え間なく甘い痺れを産む、匠海の陰茎の大きさだけが鮮明で――、
「ふっ もう限界そうだな。イこう、ヴィクトリア、一緒にっ」
そう許しを口にした匠海は、少しずつ腰の速度を上げていく。
ぶちゅ、ぐちゅっ と粘度の高い蜜音が寝室に響く。
匠海に抱き込まれた縞々のヴィヴィの足が、ぶるぶると震え始める。
「ぁあっ おにい……、ちゃっ あっ あぁあっ もっとっ」
ヴィヴィの緩んだ口元から、もっとと強請る言葉が漏れる。
(何かが、足りないの……気持ちいいのに、とっても気持ちいいのに、足りないっ)
もう何度も小さく達しているヴィヴィの躰は、より強烈な刺激を求めて、彷徨っていた。
「ああっ イけっ ヴィクトリアっ ……っ イきなさいっ」
匠海のほうが切羽詰った様子で、妹にそう命令してくるが、ヴィヴィはこくこく頷くだけで、達するには何かが足りなかった。
(熱い……、苦しいよっ 足りないの、もっと……っ)
黒いシーツを握りしめたヴィヴィが、辛そうに眉を顰める。
「お兄、ちゃんっ お、にいちゃ、んん……っ ぁああっ」
達しそうで達せない躰が熱くて、それを持て余したヴィヴィが苦しそうに匠海に助けを求める中、兄は妹の子宮口に亀頭の先を擦り付け、白濁を吐き出した。
「ああっ ……――っ くぁっ」
「……ひゃうううう――っ!!」
どくどくと匠海から吐き出されるものを子宮口で感じ、ヴィヴィの華奢な背中がのけ反る。