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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第67章         

 ゆっくりと手のほうに体重を掛けて匠海の陰茎を抜いていくと、これ以上ないほど張りつめたそれに、蜜を纏った粘膜がこそげ取られるようで、ヴィヴィは腰を震わせて息を詰める。

 亀頭だけ残して全て抜き去ると、またゆっくりと自分の蜜壺に匠海の陰茎を迎え入れる。

「ひぅうっ ぁあっ あ……っ ぁあん、ん~……っ」

 自分の膣壁がひくひくとひくついて、兄に纏わり付いているのが、手に取るように分かり、その蕩けそうな甘い刺激に、本人も気づかないうちに、白く小さなお尻が誘うように揺れていた。

「ヴィクトリアの小さな下の口に、俺のが入っていくのがよく見えるよ」

「――っ ひぁあん……っ!?」

 ゆっくりと兄を迎え入れていたヴィヴィが、ある一点をその亀頭が掠めた時、一際大きく啼いた。

「ああ、そこだね、ヴィクトリアの気持ちいいところ。もっと俺の先っぽに、ごりごり擦り付けなさい」

 ヴィヴィは瞼を閉じて視界を遮断し、意識をそこへと集中させると、匠海の命令通り、感じるそこを兄の固いそれへ擦り付け始めた。

「あっ あぁんっ ひあ……っ!? うぁああっ」

 潤んだ唇から引っ切り無しに漏れるその嬌声に、背後の匠海がくっと嗤った。

「ふ……っ ははっ あんなに純粋な少女だったヴィヴィが、箱入り娘だったお前が、自分から腰振って、実の兄を銜え込むなんてなっ」

 ヴィヴィはその匠海の嘲笑が聞こえているのに、無心に自分の良いところを兄の陰茎で抉り続けていた。

 そんなヴィヴィの顎を指で掴んだ匠海が、ぐいと乱暴に持ち上げて目の前の大きなガラス窓へと向けさせる。

「ほら、見てみろ……。この下には何十万、何百万の人がいる。ほとんどの者がお前の事を知っていて、その中にはファンもいるんだぞ? 信じられないよな? そんなヴィクトリアが、こんな屈辱的な事、させられてるなんてな?」

「………………」

 匠海のその心無い言葉に、ヴィヴィはやっと腰を止めた。

 ゆっくりと開かれた瞼の先、長い睫毛越しに覗く、白く霞んだ明るい外界に、目が眩む。

 また眠るように重い瞼を閉じたヴィヴィは、ぎゅうとソファーの布地を掴むと、また腰を振り始めた。

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