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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第67章
静寂が満ちていた広い室内に、ぶちゅ、ぐちゅという卑猥な水音と、ヴィヴィの息を吐くような小さな喘ぎだけが響いていた。
同じ場所をぐりぐりと抉り快楽を貪っていると、徐々にヴィヴィの躰が限界へと向かい始めた。
ひくんひくんと戦慄き始めた膣粘膜に気付いた匠海が、口を開く。
「ああ……、そろそろイきそうだな。手伝ってやるよ」
匠海はそう言うと、ソファーにしがみ付く様に付いていたヴィヴィの両腕を後ろから掴むと、その細い両手首を握りしめた。
突然の事に、ヴィヴィの咽喉から「ひっ!?」と悲鳴が漏れる。
そんなヴィヴィを無視して、匠海は妹が先ほどから自分で慰めていたそこを亀頭で突き上げ始めた。
「ひゃううっ!? ひあっ ぁああっ、いゃあ、あぅ……っ」
ヴィヴィが大きな瞳を見開いて、残酷なほど強い快感をもたらす兄の責めに、咽喉をのけぞらして感じ入る。
「ああっ イけっ お前なんか、はしたなく、イってしまえっ」
「……――っ うぁああああー―っ!!」
匠海の命令通り、ヴィヴィの躰はじくじくと時間を掛けて溜め込んだ熱を一気に放出するように、達してしまった。
ヴィヴィの腰が下に落ち込むように見えるほど、ぎゅうとその華奢な背がしなる。
まるで自分から匠海に腰を擦り付ける様にも見えるその卑猥な光景に、興奮したらしい匠海が間髪入れずに突き上げてきた。
「はっ ……っ ひ……っ あぅううっ」
達して敏感になった躰をさらに追い上げていく匠海に、ヴィヴィは髪を振り乱して躰を捩って逃げようとするが、両手を拘束され、中心を深く貫かれた状態ではそれも叶わず。
(死ぬ……っ 死んじゃうっ!! 感じすぎて、いたいっ 苦しい……っ!)
「ひぃっ ひゃあああっ やめっ いやぁああ――っ!」
もはや悲鳴以外の何物でもない声を上げ続けるヴィヴィに、匠海はただただ腰を打ち続けていた。
ヴィヴィの視界が白く霞んでいく。
心が、躰が、軋んでいた。
やがて焦点を結ばなくなった瞳が、ゆっくりと閉じられていく。
(お兄ちゃんの顔が、見えない……。
ヴィヴィのことも、一目でも、見ようともしない……)
だから嫌なの。
後ろから抱かれるのは。
薄れゆく意識の中で、ヴィヴィはそう苦々しく思ったが、それも一瞬で――。