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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第68章
匠海は金色の髪が垂れ下がったヴィヴィの首筋に顔を埋めると、その髪の香りと肌の香りを確かめながら、そこにキスを落としてきた。
「ああ、まだマグノリアの香りが、残ってるな」
「お兄ちゃんも……いい香り……」
ヴィヴィは匠海から微かに香るサンダルウッドの香りを、そう言葉にした。
「催淫効果……ありそうか?」
そう耳元で囁きながら耳朶を舐めてくる匠海の舌に、ヴィヴィはふるりと躰を震わせる。
「うん……ヴィヴィ、早くお兄ちゃんと、一つになりたい……」
「可愛らしいことを言う。いい子だ」
そう妹を褒めた匠海は、片手でヴィヴィの乳房を衣服越しに触れてきた。
後ろから触れられるのに敏感なヴィヴィが、びくびくと背筋を震わす。
「感じやすいな、ヴィクトリアは」
しばらくそうやって衣越しに揉み込んできた匠海は、やがてナイトウェアの広い襟首から掌を侵入させると、直接乳房に触れてきた。
「脱がされるより、こっちのほうが興奮しないか?」
「あんっ する……、ドキドキ、する……っ はぅっ」
匠海が指摘した通り、いつもならされない事をされると、鼓動が跳ねる。
しかし、優しいのはここまでだった。
「じゃあ、1回目は着たままな」
そう言った匠海は、覆い被さっていたヴィヴィの上から、あっさりと離れた。
匠海の躰の熱が無くなり、ヴィヴィが小さく震える。
兄はそんな妹に気づかないのか、ヴィヴィの長いナイトウェアの裾を大きく捲った。
「下着付けてるのか? 言っただろう? 日本に滞在中は、毎日お前のこと抱くって」
「ご、ごめんなさい……脱ぐから……」
ヴィヴィは匠海の叱責に焦ってショーツを脱ごうとしたが、止められた。
「まあいいか。ずらして入れれば」
匠海はそう言うと、ショーツの底辺を指先でずらし、露わになった薄紅色の秘裂を覗き込んできた。
「あ……、恥ずかし……っ い――っ!? あっ 痛っ」
恥ずかしさに身を捩ったヴィヴィが、急に膣内に突き立てられた匠海の指に、苦痛の声を上げる。
(お兄ちゃん、まだ、濡れてないよ……っ)
まだこの寝室に来てから5分も経っていないし、何より愛撫は片胸へのそれだけ。
いくら敏感なヴィヴィでも、そんなに早くは躰の準備は整わない。