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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第69章
「だ、大丈夫。あ……っ 欲しいよぉ いっぱいっ」
そう泣きそうな声で言って縋り付いて来るヴィヴィに、
「しょうがないな……じゃあ、クリトリス、こすり付けてごらん?」
匠海はそう促すと、見本とばかりに二人の結合部の上の尖りを、自分の躰に擦り付けた。
途端にヴィヴィが「あんっ」と甘い声を上げ、中に収めた匠海の陰茎をきゅううと締め上げる。
「ん……。 こ……こう? あっ ぁああんっ」
ヴィヴィも匠海と同じようにクリトリスを擦り付け、強い刺激に小さな声で喘ぐ。
(あ……っ 声、我慢しなきゃっ 外、聞こえちゃうかもっ)
「ああ、凄く締まる……っ もっと、擦ってごらん?」
匠海もヴィヴィの締め付けに感じているらしく、掠れた声で促してくる。
ヴィヴィは兄に気持ち良くなって貰いたくて、何度も何度もクリトリスを擦り付け、蜜壺の中の兄が打ち震えるのを感じていた。
何もかも柔らかな蜜壺の中、唯一、剛直を保った兄の存在がごりごりと感じられ、その逞しさに咽喉が鳴る。
「あぁっ おにいちゃぁんっ 気持ちいい、気持ちいいの……っ」
ヴィヴィは感極まって匠海の肩におでこを擦り付け、肌に唇を押し付けて声を押し殺し、快楽をやり過ごす。
「俺も、凄くいいよっ ああ……、締ま、るっ 出すぞ……っ?」
「んっ お兄ちゃんっ 来て……っ ―――っ!!」
匠海の苦しそうな喘ぎに、ヴィヴィは必死に兄に縋り付き、膣内の陰茎を意識的に締め付けた。
その数秒後、どくどくと最奥に注がれた匠海の白濁に、ヴィヴィは瞳を細めた。
「ん……っ ぁっ ぅん……んっ」
(ああっ 出てるっ 暖かいの……。凄い、よぉ……っ
ヴィヴィも、イっちゃった……っ)
絶頂というほど強いものではないが、ヴィヴィの子宮は、すぐ傍にいる兄の存在に興奮し、歓喜に戦慄いている。
「一緒に、イけたな?」
そう耳元で囁いてきた匠海を、ヴィヴィはうっとりと蕩けた瞳で見上げる。
兄の灰色の瞳も蕩けた様に潤み、そこには満足そうな表情と、(ヴィヴィの見間違いかも知れないが)途轍もなく愛おしんでくれている様な暖かみがあった。
「うん……っ! 幸せ……っ」
(ああ、幸せ~~っ もう、本当にっ!!)