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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第69章
「年が明けた早々にセックスして……。ヴィクトリア、今年はずっとセックスしてるかもな?」
そう意地悪な事を言って片眉を上げて見せた匠海に、ヴィヴィは破願した。
「お兄ちゃんとだったら、それでもいいっ!」
「ふ。やっぱりエッチな子だ」
そう言ってこつりと頭突きを食らわしてきた匠海は、ヴィヴィを抱き上げてバスタブから出た。
躰を拭き合い、髪を乾かし合い、もうヴィヴィは幸せの絶頂にいた。
(ああ、もう、なんか……っ、蜜月の恋人みたいっ!!
やばい……。お兄ちゃんの事、ここに閉じ込めたくなってきたぞ……っ
ああ、もうっ!! 本当にお兄ちゃんの事、どっかに閉じ込めてしまいたい!
ヴィヴィ、頑張ってプロスケーターになって、お兄ちゃんのこと養って――
って、いかんいかん……っ 本人の同意がなければ、犯罪です、それは……っ)
一人で頭の中でそんな下らない事を妄想していたヴィヴィは、バスローブ姿のままひょいと匠海に横抱きにされた。
バスルームを出て何故か妹の寝室のほうへと歩いていく匠海に、ヴィヴィの緩み切っていた表情が徐々に陰り始める。
寝室の扉を開こうとした匠海の手を、ヴィヴィは握って止めた。
「ヴィヴィ……、お兄ちゃんと、もっと一緒にいたいの」
「……最低、後2回は抱くぞ?」
匠海は「無理だろう?」と宥める様な表情で見下ろしてくるが、ヴィヴィはにっこりと笑った。
「うん。抱いて欲しいっ」
そんな無邪気なヴィヴィの様子に、匠海は瞳を細めると、その耳元で甘く甘く囁いた。
「じゃあ、もっと気持ち良くなろうか?」
そんな殺し文句に、ヴィヴィの心など一瞬で鷲掴みにされてしまう。
「――っ!! うんっ!」
ヴィヴィは喜色満面に匠海の首に縋り付いた。
(ゆっくり少しずつ、解しながら入れてくれてる……、優しい……)、
匠海の寝室に、ヴィヴィの甘い嬌声が響く。
先程まで匠海を受け入れていたのに、兄はまるで今から抱くかのように、全身を優しく解す様に愛撫し、既に蕩け切っているヴィヴィの膣内も舌で舐め取り、可愛がってくれた。
喘ぎすぎて声が擦れるヴィヴィに、匠海は時折水を与えて優しくいたわってまでくれる。