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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第70章
「……っ ああ、絡み付いてくる……っ」
ヴィヴィの腰を直に掴んでいる匠海の手が、ぶるりと震えるのが伝わってきた。
「時間が無いから、さっさとイきなさい」
そう無茶苦茶な命令をした匠海は、その言葉通り、最初から激しくヴィヴィを貫いてきた。
「あっ あ、あぁっ あっ やぁあ……っ」
寝室にじゅぷじゅぷという卑猥な蜜音と、ヴィヴィの短い喘ぎが漏れる。
(ぁあっ どうしよう……っ 気持ち、いいっ きもちいいよぉ……っ)
ヴィヴィの瞳が、無視するには強すぎる快感に、苦しそうに細められる。
「あっ ぁあんっ ふぅ……っ うぅっ やぁあんっ」
うるんだ唇から甘い喘ぎを漏らすヴィヴィの膣粘膜は、自分を掻き回し気持ちよくしてくれる匠海の陰茎に、うっとりと纏わりついていた。
「声、押さえろっ」
(そ、そんな事、言われても……っ)
突き上げている本人にそう命令され、ヴィヴィはぐっと歯を噛み締めるが、自分のいい所を亀頭がかすめる度、どうしても歯が浮き声が漏れてしまう。
「ヴィクトリア、こっち向け」
兄の命令に従順に後ろを振り返ったヴィヴィの視界に、白い物が入ったと思った瞬間、それは開いていた口の中に捻じ込まれた。
「……え? むぐ……ぅっ!?」
咄嗟に手で中の物を吐き出そうとしたヴィヴィだが、匠海に高速で突き上げられ、手を付いているベッドから落ちそうになり、必死でシーツを掴む事しか出来ない。
いつもの匠海はこんなに性急に突いて来ない。
いつもならお互いの良いところを探りながら、擦り付け合い、色んな突き方や緩急を付けた腰使いで、ヴィヴィの全てを暴いて昇り詰めさせる。
(気持ちいいけれど……、お兄ちゃん、時間、焦ってる……?)
ヴィヴィはそう思い、匠海に身を任せた。
夜ならばゆっくり抱いてほしいが、今は自分も早く終えたい。
「ぅうっ うっ んっ ふぅっ んっ ぅんっ」
ヴィヴィの短い喘ぎと、ぱちゅっぱちゅっという厭らしい摩擦音が寝室に響く。
さすがに口内いっぱいに詰め物をされ、高速で突き上げられるとヴィヴィも苦しくなり、必死で鼻から息をするが、徐々に意識が朦朧としてきた。
ぐったりし始めたヴィヴィの上半身を、匠海がベッドへと上げて突っ伏し、そのまま腰を掴んで突き上げようとしたその時、