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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第70章
(気持ち、いい……っ きっと、奥に出されたら、
途轍もなく、気持ちいい、けれど……っ)
「お昼から、リンク、行くのっ だから……っ」
(お願い、今日だけは、やめて……?)
ヴィヴィは涙目で必死に縋る様に匠海を見上げたが、
「掻き出せばいいだけだろう? ほら、いっぱい呑み込め」
そう冷酷に返した匠海は、いつも兄が達する時にする様に、容赦なくヴィヴィの中を掻き回した。
「やっ だめっ やめてぇっ あっ あぁあっ やぁっ あ……っ!? あぁああああっ!!」
ヴィヴィの視界が一瞬にして、真っ白にスパークした。
常では味わうことの無い、セックスでしか到達しない無重力のような突き抜けた世界に、ヴィヴィの全てが放り出される。
しかしそこから徐々に現実へと落ちてきたヴィヴィの躰は、その最奥に感じる匠海のものだけを鮮明に感じ取っていた。
(出て、るっ 奥、出され、ちゃってる……っ
ヴィヴィ、あんなに、嫌って、言ったのに……)
匠海の亀頭の先は、びゅびゅと勢いよく吐き出されるその白濁を、執拗にヴィヴィの子宮口の周りに擦り付けて塗り広げてくる。
匠海のその行為は、まるでヴィヴィは『自分の所有物』ということを妹の躰自体に刻み付け、その精神までをも屈服させているかのようにも思えた。
「ああ……、一緒にイけたな? 一滴も零さずに飲み込んで、いい子だ、ヴィクトリア」
匠海はそう言うと、ヴィヴィの中から異常に感じるほどゆっくり、己の陰茎を抜き取り、その腰から手を離した。
腰の支えが無くなったヴィヴィの下半身は、がくりとその場に落ち、ベッドに預けていた上半身もずるずるとそれに引きずられた。
匠海は袂から布を取り出して濡れた陰茎を拭き取り、ほとんど乱れていない自分の着物を正すと、寝室の奥にあるウォーキングクローゼットへと消えて行った。