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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第70章
『お前のここは、きつくて、最高だよ、ヴィクトリア……』
「そうだよ……だから、早く……っ ぁあんっ」
ヴィヴィはくちゅくちゅと蜜音を立てながら、指の腹を気持ち良いところに何度も押し付ける。
『ああ、厭らしいな、ヴィクトリアはっ
いいよ、いっぱい突いてあげる。ここも、可愛がってあげようね?』
「あっ ダメっ おにいちゃぁあんっ ふぅう――っ!」
もう一方の手でクリトリス辺りを触ったヴィヴィは、内と外からそこを弄り、あっという間に果てた。
「はぁ……っ はぁっ はぁ……」
息を乱したヴィヴィの躰は、しっとりとした汗で潤っていた。
頭の芯がすっきりした様な気がしたのは一瞬だけで、その後に襲ってきたもの大きさに比べれば、そこには天と地ほどの差があった。
(ヴィ、ヴィ……、 何……やって……っ)
その灰色の瞳が、愕然と見開かれる。
生まれて初めて自分で自分を慰めてしまい、ヴィヴィの小さな顔が苦しそうに歪む。
頭の中が罪悪感で一杯になり、あまりの情けなさに全身が震えた。
ひくひくと震える唇から嗚咽が漏れそうになったが、それも一瞬だった。
(……違う……。お兄ちゃんならきっと、褒めてくれる……。
お兄ちゃんなら「一人で準備出来る様に、なったんだね?
いい子だ。すぐに入れてあげよう」って褒めてくれるはず……)
ヴィヴィの口元に笑みが浮かぶ。
(ヴィヴィ……、お兄ちゃん好み、の『人形』に、なったよ……?
お兄ちゃんが、そう、仕立ててくれたから……)
だから、責任を取って。
こんな淫らな『人形』に仕立てたのだから、責任を取って。
自分が強請ったとはいえ、兄妹の一線を越えたのは、匠海だって同じ。
ヴィヴィはそう心の中で匠海に責任転嫁すると、少し楽になり、また蜜壺の中の指を動かし始めた。
「お兄ちゃん……、早くぅ……っ」
色とりどりのカードの上に身を横たえ、自分の指で慰め続けるヴィヴィは、やがて静かに眠りに落ちた。