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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第71章              

「やっぱり、体調悪いんじゃないのか? 躰、物凄く冷たいぞ?」

「大丈夫。今、お兄ちゃんの躰……温かいから」

「お風呂、浸かるか?」

 気遣わしげにそう尋ねてくれた匠海に、ヴィヴィの口元がふっと緩む。

「ううん、ありがとう。あの……もう少しだけ、こうしててくれる……?」

「ああ……。ヴィクトリア……?」

「なあに、お兄ちゃん?」

「今日はもうこのまま、一緒に寝ちゃおうか?」

「……――っ」

 それは途轍もなく魅力的な甘言だった。

 本当は昨日の今日で、匠海のものを受け入れたくなどなかった。

 このまま兄に甘やかされて、一緒に眠ってしまいたかった。

 けれど、兄はそれで満足するのか――?

 ヴィヴィに愛想を尽かして、明日は他の女のところに行ってしまうんじゃないのか?

「……や……っ」

 匠海の胸の中のヴィヴィが、小さな悲鳴を上げた。

「そんなに、エッチしたい?」

 ヴィヴィの細い肩に顎を乗せた匠海が、心配そうに尋ねてくる。

「うん……。ヴィヴィ、お兄ちゃんと一つになりたいのっ」

 そう必死な声で言って、縛られた両手で兄の腕に縋ってくるヴィヴィに、匠海は苦笑した。

「ふぅ……しょうがないな、ちょっと手伝ってあげよう」

「お兄ちゃん……? あんっ くすぐったいっ」

 不安そうにその名を呼んだヴィヴィが、突如、愛らしい笑い声を上げる。

「ヴィクトリア、結構耳、弱いよな?」

 そう言いながらぺろぺろと妹の耳を舐め始めた匠海に、ヴィヴィの華奢な躰が戦慄く。

「んんっ わ、わかんないっ あんっ あぁ……、ぅんっ」

 舌で耳の輪郭を辿られるだけで、声が漏れてしまう。

 耳の穴に舌を差し込まれ、舐め取られるだけで、頑なに解れなかった躰が、まるで固い蕾が開くように綻び始めた。

「あんっ くちゅくちゅ、音させちゃ、やっ 恥ずかしいよぉ……っ」

「ん? もっと舐めろって? エッチだな……」

 耳の後ろを舌全体で辿り始めた匠海に、ヴィヴィの背筋に熱い何かがぞわぞわと伝い始める。

(や……なんで……? なんか、背中舐められてる、感じになるっ)

「あっ 変な、感じっ あんっ おにい、ちゃぁん……っ ひゃうっ」

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