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第72章 　　 　　　　　　 　　

「うん、きてぇ？　あっ　ああっ　おにいちゃぁん、んん――っ」

　今度は自分の奥深くで出して欲しくて、ヴィヴィの両脚は、匠海の腰の上でぎゅっと巻きつけられ、その奥は兄を搾り取ろうと淫らに蠢いていた。

「ああっ　締るっ　すご、い……っ」

　匠海は最奥に己の陰茎を捻じ込む様に挿入すると、腕の中のヴィヴィをさらにぎゅうと抱き込んだ。

　亀頭の先がごりりとヴィヴィの子宮を抉り、そこで暖かなものがどくどくと吐き出される感触に、ヴィヴィが華奢な躰をくねらせる。

「イっちゃ、ぅう……っ　―――っ！」

　絹を引き裂くような喘ぎを唇の隙間から発したヴィヴィを、匠海が押さえつけるように抱いていた。

（ああ、奥、苦しいのに……、痛いのに、奥に出されて、イっちゃった……）

　達してくねくねと蠢く蜜壺と同じく、ヴィヴィの細い躰も匠海の腕の中でのたうつ。

「ヴィクトリアっ　ヴィクトリア……」

　匠海はよほど興奮しているのか、達した後もヴィヴィの子宮を、柔らかい亀頭の先で擦り付けてくる。

　少し挿入を浅くしてくれたらしく、それはとても柔らかい感触で、痛みや苦しさはない。

　逆に、イき続けているほどの快感が続き、ヴィヴィは身も世もなく悶える。

「おにいちゃぁん……っ　だめぇ……　おかしく、なるぅっ」

「なって、いいよっ」

　匠海のその返事に、ヴィヴィは喉の奥で悲鳴を上げる。

　全身が小刻みに震えて、それが全く収まらない。

　快感だけを伝える神経があったとしたら、それだけを直に触られている程の、強い快感がずっと躰をさいなんでいる。

「おく、やぁ……っ　く、狂っちゃうぅっ」

　ヴィヴィは小さな頭を振り乱し、縋り付いていた両腕で兄を押し返そうと必死に抵抗したが、匠海は止めてくれない。

「お前の子宮に擦り付けてると思うと、気持ちよすぎるっ　ほら、俺のだぞ？」

「お兄、ちゃんっ　おにいちゃぁんっ　や、めてぇ……っ」

　苦しそうに喘ぐヴィヴィの瞳から、とうとう涙が溢れ落ちる。

　嗚咽を零し始めたヴィヴィに気付いた匠海が、やっと挿入を浅くしてくれた。

「ごめん、悪いっ　ヴィクトリア、泣かないでくれっ」

「……っく　ひっく、うぅ～……おにいちゃ、ん、き、らいっ」

　焦ったように自分の顔を覗き込んでくる匠海を、ヴィヴィは涙に濡れた瞳で睨み上げる。