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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第72章
妹を抱きしめたまま、ゆっくりと腰の動きを再開する。
ぐちゅう、ぬちゅう。
もう躰だけは互いにどろどろに蕩け合っている二人から、淫猥な蜜音が零れる。
そしてヴィヴィの唇から洩れる、幼さの残る嬌声。
それはやがて切羽詰ったものに変化していく。
互いの名を呼ぶ掠れた声が、暗い寝室に響く。
まだ年初の寒い外気と、二人の濃密な温度との差で、遮光カーテンの奥の大きな窓ガラスには、うっすらとした結露が浮かぶ。
細く開かれたカーテンの隙間から覗く兄妹の躰は、やがてびくびくと大きく戦慄き、互いの喘ぎと共にその動きを止めた。
二人分の熱い吐息で、更に湿度が上がり始め、分厚いはずの窓ガラスが、更に曇る。
しんと静まり返る、仄暗い寝室。
そこに響いたのは、鈴を転がせた様な、愛らしい幼女の如き、それ――。
「おにいちゃまぁ……、もっとぉ……、
もっと、ちょうだい――?」