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第20章 甘い蜜時

「とはいえ初めての飛行機ですので。しかも長距離でしたし」
『ﾊｧ…といっても…全く…君は本当に甘いんだから。また近い内に余剰分入れておく』
「構いません。私が勝手に選んだだけですので」

そう笑いながら話していた黒野。その次の瞬間に黒野は当主に聞いた。

「今日はすみません。片桐さんのお時間を頂きまして。」
『構わない。いずれは解ることだから。』
「はい。」
『今日のこと、後悔してるのか？』
「後悔はしておりません。今回のことは傷つかない人はよほど少ない…解っております。」
『だったらもう気にしないで良い。ただ次会う機会があったら普通に挨拶してやってくれたら。』