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エブリデイ
第3章 意識した瞬間から
※ ※
一体、僕は何をしているのだろう、か?
時刻はもう、午前四時を回っている。白々と明け始めた朝が、僕の虚無感を増幅させた。
「……」
そんな道を僕は一人、トボトボと歩いている。
アパートから、直線にして三百メートル。その先にある、最寄りのコンビニを目指して。
「じゃあ、その間に――避妊具(ゴム)を買ってきてくれる?」
寺井は僕に、そう言っていた。
つまりそれは、寺井夏美が僕とセックスをするつもりがある証拠で。いや、最初からそういう話ではあったのだけど……。
あんな感じであしらわれてしまった後の僕が、途中から寺井に一方的にからかわれてかも、と疑念を生じさせたのも無理はなかった。
それでも彼女の言葉に胸を躍らせてしまったとすれば、それだけは断じて違うと言っておきたい。そもそも既に一度『発射』させられてしまった僕に、それだけのエロパワーが残留してるものか、それはあくまで未知数だった。
その意味で、僕は寺井の言うように『草食系』なのだろう。若い身体の方はともかく、気持ちが引けてしまっていたのは事実。
一応その後、二人はこんな会話(やりとり)もしていた――。