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エブリデイ
第5章 それは歪であるが故、何物にも代えがたく
それをまだはっきりと自覚する前に、先に僕の男としての反応が正確に訪れている。
「ふっ……んん……」
求められてゆく、唇と舌――濡れたそれを、やがて淫らに重ね合わせて。
――ぴく!
胸板にじんわりと押しつけられたブラジャー越しの弾力――それが、抱き寄せようとする互いの力の加減の中で窮屈そうに幾度もその形を変えた。
その艶めかしい女の感触を受けると、脳が身体中の血流にその目指す先を一か所へ、と命じたが如く――。
う……ああ……。
デニムの柔らかくない生地を、痛々しいまでに突き抜けんとしている――それは、勃起。
明らかに、それを認めた上で――――ニィ、と。
目を合わせて微笑んだ彼女が、次第に僕の身体へとその体重を預けて来ている――その意図を理解した。
そうなれば、次に――上体を起こしていることにすら、力を割くのが煩わしい二人――は、床に倒れ絡まりゆくと、互いの持ち合わせた性を貪ろうとするだけ。
この世の中に数多ある男女がそうするように、当然そうなる筈であった、のに――
「――!?」
――それは、忽然。