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エブリデイ
第3章 意識した瞬間から
「ななな、なんでっ?」
「ん、なんでとは、なにが?」
疑問&疑問。
僕は自分で問うた意図の方角を、自分でも把握できなかった。
それでも何かを汲み取り話を前に勧めたのは、やはり寺井である。
「たぶん、キミと同じなんじゃない。実は私だって、よくわかってないんだ。四人は気の合う仲間なんだと、それは今だって思ってるし」
「だったら、やっぱ――なんで?」
「確かなのは、山岡クンと加藤クンだったら、こうはなってないってこと。私、たまにキミのことを――エロい目で見てたから」
「は?」
「距離感がつかめないのは、だから同じ。ならばいっそのこと、なにもわからないくらい密着してみるのも――よくない?」
「そんな感じで……いいの、かな?」
「うん、そっちがいいなら――私はいいけど」
「……」
「無言は肯定――じゃあ、手始めに――コレは頑張った――ご褒美ってことで」
あの……え?
思考は、まるで追いついていかない。
それなのに、二人の吐息が混ざり合った、直後。
突如として僕の口が、柔らかな何かに塞がれていった。