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エブリデイ
第3章 意識した瞬間から
寺井は、少し昂揚したようだった。未知なる体験の中で見せた、それは明らかに可笑しなテンションのようで。
僕はそんな彼女に、一抹の不安を感じてしまう。
もちろん、僕の中にも同様のものはあった。否、男である故に、その点では僕の方があからさまだ。その証拠が今、寺井の掌に包まれている。
普段友達として接してきた僕たち二人だから、現在の状況はあまりに異質で突然過ぎるように思えた。
だって、無理もないんだ。寺井は上半身が裸で、僕なんかほぼ全裸で。これ以上もなく男と女がはっきりした上に、彼女は僕の男の部分に示した強い興味を隠そうとしない。
激しい興奮と劣情の中にあれば、何かを見失いそうになりそうだった。
僕は寺井夏美と、ちゃんと向き合いたいのだと感じていたのかもしれない。
「ねえ……一回、落ち着こうよ」
「落ち着く?」
「うん、だからさ。とりあえず、放してくれない。その、僕の……」
肘をつき身体を起す僕を、寺井はキョトンとした顔で眺めた。
僕はそんな彼女に、一抹の不安を感じてしまう。
もちろん、僕の中にも同様のものはあった。否、男である故に、その点では僕の方があからさまだ。その証拠が今、寺井の掌に包まれている。
普段友達として接してきた僕たち二人だから、現在の状況はあまりに異質で突然過ぎるように思えた。
だって、無理もないんだ。寺井は上半身が裸で、僕なんかほぼ全裸で。これ以上もなく男と女がはっきりした上に、彼女は僕の男の部分に示した強い興味を隠そうとしない。
激しい興奮と劣情の中にあれば、何かを見失いそうになりそうだった。
僕は寺井夏美と、ちゃんと向き合いたいのだと感じていたのかもしれない。
「ねえ……一回、落ち着こうよ」
「落ち着く?」
「うん、だからさ。とりあえず、放してくれない。その、僕の……」
肘をつき身体を起す僕を、寺井はキョトンとした顔で眺めた。