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エブリデイ
第3章 意識した瞬間から
「……?」
黙って怪訝な様子の寺井に、僕は慌てて言う。
「その、話したいこともあるし」
「いいよ――話せば?」
「いや、だから……ちゃんと服も着て、それから」
そうして、何を話そうというのか。それは自分でも、実はわかっていない。
それでも、たぶん。僕は気持ちの部分を、少し整理したかったのだと思う。だけど、それも言い訳なのかも。
それ以前に、この僕がヘタレであることには違いないのだ。
「……」
「あの……寺井?」
そんな僕であるから。じっと差し向けた寺井の瞳に、呑まれゆくのも必然なのか。
「今更、って思うけど。ちゃんと、目の前を見なよ。そして、正直になって――ほら、キミのココみたいに、ね」
寺井は真顔で、そう告げながら――
ギンギンに硬直したモノを――
ゆっくりとした右手の動きで、上下にしごき始めた。
「くっ……で、でも……それが、ホントに正直なのか……わかんないしっ」
「それも、わかる。だけど――とても、確かだと。私は、そう感じるから」
「うっ……ああ……」
上下動は徐々に早まるにつれ、そこから得られた快感が僕の思考力を急激に奪っていった。
そうして身体を振るわせる僕。
その耳に、寺井の声が艶めかしく響く。
「今は欲望を、素直に表して。だから、キミも――触れてくれて、いいよ」
「――!」
靄のかかったような淡い僕の視界の中で――
そう告げる寺井の小振りな胸が――小刻みに、揺れてる。