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桜舞うあの日のままで
第10章 旅立ちの朝、舞い散る桜
「あと数分で、電車が来るな」
「うん……」
風香は思わずうつむいた。
「風香……。俺もまたすぐメールするから、風香も連絡くれよ」
「もちろん……! 到着したら、落ち着いてからでいいから連絡してね。心配だから……」
「ありがとう。約束するよ」
二人の間を、桜の花びらと共に一陣の風が吹き抜ける。
ホームには二人以外にも、たくさんの人々がいて、中にはおしゃべりをしていた人もいたのだが、風香の耳には悠以外の人の言葉は届かなかった。
ふと、悠が風香を見ながら言う。
「うん……」
風香は思わずうつむいた。
「風香……。俺もまたすぐメールするから、風香も連絡くれよ」
「もちろん……! 到着したら、落ち着いてからでいいから連絡してね。心配だから……」
「ありがとう。約束するよ」
二人の間を、桜の花びらと共に一陣の風が吹き抜ける。
ホームには二人以外にも、たくさんの人々がいて、中にはおしゃべりをしていた人もいたのだが、風香の耳には悠以外の人の言葉は届かなかった。
ふと、悠が風香を見ながら言う。