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桜舞うあの日のままで
第13章 風香と俊樹
「だったらさ……『その彼のことを想い続けたまま』の状態でいいから、1ヶ月間ほど僕とお付き合いしてくれないかな?」
「え?」
予想外の申し出に、驚きの色を隠せない風香。
視線を風香から前方へと戻し、俊樹が言った。
「ずっと考えてたんだけど……そうでもしないと、僕とお付き合いしてくれるチャンスなんか永遠に来ないでしょ」
「で、でも……。そんなのって、俊樹君に失礼だよ」
「そういう気遣いは無用だよ。僕としては、何が何でも付き合ってほしいんだから。そして、僕はある程度、自信もある。風香ちゃんを幸せにして、その彼を忘れさせる自信が」
内心、「そんなことは起こり得ない」と思う風香だが、むろん口には出さなかった。
そして、うつむき加減になって、考え込む風香。
「え?」
予想外の申し出に、驚きの色を隠せない風香。
視線を風香から前方へと戻し、俊樹が言った。
「ずっと考えてたんだけど……そうでもしないと、僕とお付き合いしてくれるチャンスなんか永遠に来ないでしょ」
「で、でも……。そんなのって、俊樹君に失礼だよ」
「そういう気遣いは無用だよ。僕としては、何が何でも付き合ってほしいんだから。そして、僕はある程度、自信もある。風香ちゃんを幸せにして、その彼を忘れさせる自信が」
内心、「そんなことは起こり得ない」と思う風香だが、むろん口には出さなかった。
そして、うつむき加減になって、考え込む風香。