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Self-pleasures
第6章 小鳥遊医局長の密やかな想い
「あ…あっと…どこへ?家だっけね?」

冬は同じペースでゆっくり吹野の隣を歩きながら、話しかけていた。

「ここ病院ですよ?具合が悪くて入院してるのよ。」

吹野はトボトボと小さな歩幅で歩きながら、少し考えて居た。まだ60代後半ぐらいであろうか、顔に皺はあるものの艶々としていた。

「先生、脳内に電話してくれますか?わたし送っていきますので。」

小鳥遊に気が付いて冬が声を掛けた。

「判りました。」

小鳥遊は脳神経内科病棟に電話を掛けたが、呼び出し音が鳴るだけで、誰も出なかった。

「月性さん!脳内出払ってるみたいです。」

「ありがとうございます。じゃぁ病棟にお連れしちゃった方が早いかしらね。」

小鳥遊にお礼を言って、脳神経内科病棟へとゆっくりと話をしながら歩いて行った。

「僕も、暇だから月性さんについて行っちゃおっと♪」

高橋医師は、オーダー入力もそこそこに冬の後をついていった。

…やれやれ。

冬が脳外病棟に配属になり、新人として入って来た時には、まるで高校生の様に幼い顔をしているのに、スタイルが良く可愛いので医師達からデートの誘いを受けていたが、全て上手にあしらっていた。小鳥遊も一度食事に誘ったものの、その日は都合が悪いのでと断られてしまった。密かに憧れている看護師だ。

「医局長。」

小峠が外来を終えて病棟へ上がって来た。

「ちょっとお聞きしたいことがあるんですけれど…。」

小峠は看護師達に禿と言われている。そのあだ名の通り、30過ぎから禿はじめ、今ではM字を通り越し、潔く丸坊主にしている。要領が良く、手術はそこそこうまいが、病棟での仕事を面倒臭がるので、看護師達には、嫌われていた。

「何でしょう?」

小鳥遊は術後患者の今日出来上がったばかりのCTを見ていた。

「あ…結構腫れてますね…点滴増やさないと駄目ですね。」

小峠がCTを覗き込んで言った。

「ええ。今日の夜から増やしましょう。」

点滴のオーダーを入力し、担当の看護師に声を掛けた。

「先生が、月性さんと付き合ってるって本当ですか?」

小鳥遊は突然聞かれて驚いたが、顔には出さなかった。

「押し倒したって…。」

小峠が、冬のことを狙っているのは傍から見て良く判っていた。冬は上手にあしらっていて、本心は良く判らなかった。

「どうなんでしょうねぇ。」





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