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Self-pleasures
第6章 小鳥遊医局長の密やかな想い
否定も肯定もせず、CTを見るふりをしていた。

「先生と付き合ってるから、デートに誘わないで下さいって言われちゃいましたよ。」

小峠も小鳥遊の様子を伺うようにして聞いた。

「なるほど…。」

…そういうことか。

冬本人が言っていたという事は、もしかしたら自分にもチャンスがあるんじゃないかと密かに思った。小鳥遊は否定も肯定もせずにその場を去った。冬と回診車を押して患者の元へ処置に回ったりするのは楽しかった。何も言わなくても絶妙なタイミングで攝子や、綿球、ガーゼなどを渡されるし、血液検査データーなども覚えていて、異常があればすぐに伝えてくれた。他の医師とは良く話すようだが、小鳥遊と話すことは余り無かった。

時々目が合うと、微笑んだりされたが、それだけでドキドキした。患者の対応から、所作まで無駄が無く綺麗だった。後輩看護師の指導に熱心で、新しく来た医師にも嫌な顔をせずに、病棟の説明をし、笑顔を絶やさなかった。

偶然ふたりきりになったナースステーションで冬に聞いた。

「小峠先生が言ってたんだけどね、僕と君が…。」

すると冬は、真っ赤な顔をして小鳥遊に謝罪した。こんな落ち着かない冬を今までに見た事が無かったので、もしかしたらと淡い期待を抱いた。冬と付き合いたいと思ったし、ベタベタした関係などにもならず、さっぱりと関係を持てるような気がした。顔に似合わないグラマラスな体形、白いうなじやきゅっとしまった足首。一度で良いから寝てみたいものだと密かに思っていた。難攻不落と有名な冬を手に入れることが出来たらと思うと、股間も期待も膨らんだ。











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