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Self-pleasures
第6章 小鳥遊医局長の密やかな想い
冬は快感に溺れた後、そのまま小鳥遊の腕の中で眠ってしまった。その姿は、病院で見るよりも小さかった。閉じた眼の睫毛はとても長く綺麗にカールしていた。少し開いた口からは、すーすーと静かな寝息が漏れていた。余りにも無防備で無邪気な寝顔に、いじましさを小鳥遊は感じた。長いあいだ、冬の顔を静かに眺めていた。

…ううん。

小鳥遊が、冬の顔に掛かった一筋の髪をその大きくて長い指でそっと耳に掛けると,冬はもぞもぞと動いて、小鳥遊の広い胸にぴったりとくっついた。小鳥遊は思わず抱き締めて良いものかどうか、一瞬戸惑った。

…僕は、あなたの身体に溺れてしまいそうです。

小鳥遊はとても満ち足りた気分で静かに笑った。思っていた以上に身体の相性が良かった。起こさない様にそっとベッドを離れシャワーを浴びた。
戻ってくると冬も入れ替わりでシャワーに入り、タオル1枚を身体に巻き片手で顔を隠しながら出てきた。

「顔…どうかしたの?」

寄って来た小鳥遊を冬は慌てて止めた。

「あっ…あっと。すっぴんなので…見たら眼が潰れます。」

小鳥遊を避ける様にしてベッドの上の化粧ポーチを取ろうとした冬を再び押し倒した。

「わわ…先生ダメ…今は駄目だってば。」

本当に焦って居るのか敬語を忘れて言った。小鳥遊はその様子が可笑しくて、声を出して笑った。

「映画の特殊メイクでもあるまいし…。」

冬はベッドに横になっても両手で顔を隠していた。

「いえいえ…まさにそんな感じですので。」

小鳥遊は上半身裸で、下はパジャマ代わりにルームウェアのズボンを履いていたが、さっさと脱いで冬の隣に横になった。

「これから一緒に過ごすのに?みせてくれないんですか?」

巻いてあるタオルの上から冬の身体を優しく撫で回しながら笑った。

「ええ。ここ久しく男性にすっぴんを見られていないものですから、劣化が激しくすすんでおりま…あっ。」

小鳥遊は冬の太腿に手を這わせゆっくりとバスタオルの中へと入り込んだ。
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