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ブルジョアの愛人
第21章 友達のままで

六年生ではクラスが真緒と別々になってしまった。優々はそれが何だか不安で仕方なかった。

だが、真緒は休み時間がくる度に優々のクラスへ遊びに来た。新しいクラスの友達を連れて。

真緒が友達を紹介してくれたお陰で友達も増えたし、クラスでも友達ができたのだが――

休み時間ごとに遊んでいたのが二日に一度になり、毎週水曜日の放課後に遊んでいたのは二、三週間に一度となってゆく。私のことなんかどうでもよくなったのかな、と悩む日が続いた。

真緒はどれだけ久しぶりに逢っても以前と同じように接してくれる。それが辛かった。最初は。

夏休みが近くなった頃には優々にも心の余裕ができていた。べたべたくっつかなくてもちゃんと友達だよ、と真緒が言ってくれたような気がしたのだ。

一度、放課後遊んだときにこんなことを言われた。

「親友ってどんな友達だと思う?」

急な質問だったので、優々はかなり考えて、何でも話せる友達、と答えた。すると真緒は大きく頷いてこう言ったのだ。

「私はね、何年ぶりに逢っても同じ距離感でいられる友達だと思うな」

真緒はきっと、優々の不安を見抜いていたのだ。
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