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桜色、恋色、ーこいごころー、
第1章  花びら、一枚
 
 『ふっ、……!…はぁ、…』

 掻き出されるように指を出し入れされる度に、私の秘部からはトロトロと蜜が溢れ、やがてそれは太ももの内側を伝い落ちる。水分を吸ったパンティーは使い物にならないくらいぐしょぐしょで意味をなさない。

 火照る身体、乱れさせられる呼吸。
 
 それを、目の前の男は楽しんでいる。

 (こんの……ドS!)

 『はうっ!!……や、や、!…あぁっ』

 「涙で潤んだ目で睨まれても逆効果だよ…もっと鳴かせたくなる」

 奥深く指を入れられて、キュンと彼の指を締め付けた。
 強く擦られる上壁にビクン!!と身体が跳ねた。

 「ここ……?」

 『あっ!……や、めて……あっあ、いやぁ‥ン!!』

 グチュグチュ…クチュ…。

 「凄い締め付け…気持ちいいの?」

 『やぁ、……抜いて!…はぁ、はぁ、あんっ』

 「ウソつき」

 加速する指が、確実に私のイイトコロを擦る。
 イキそうになる感覚に、グッと手に力が入る。
 
 「イッてもいいよ」

 『やっだ……はぁはぁ…イかないっ!』

 「ほんっと、…強情だよね、昔から」

 『……へぇ?』

 「本当は、我慢出来ないくせに」

 指を根本まで深く突き刺して、グチュグチュと音をたてて攻めたてられる。

 『あぁ!!…あぁ、あっ、あっ』

 お腹の奥に、むずかゆいような気持ちのいい不思議な感覚が襲う。

 直後、背中に力が入り弓なりにそれた。
 ビクン!!ビクン、と身体が大きく痙攣を起こして、目の前が真っ白に染まる。

 あろう事か、久し振りの快感が激しい渦になり身体を駆け抜けた瞬間、私の意識はブラックアウトした。

 ――さくらっ!

 倒れる間際で、彼の驚いた声と顔が…ひどく印象に残った。


 (私の名前‥…どうして…?)



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