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どうか、私を愛してください。
第6章 禁断の扉
「弘樹って……あなたの義弟じゃないですか。」
弘樹さんは、お義父様の腹違いの弟だけど誠一さんと同い年で
仕事ができる人だと聞いたことがある。
ただ少し強引に進めることもあるからトラブルも多いと――
「わが社は血の繋がりだけを信じてきた会社だ。もし誠一が不妊治療していることがアイツらにばれたらそれこそ乗っ取ってくるつもりだ。弘樹にはすでに息子がいる。」
「だからって義理の弟と兄の嫁がこんな――」
怒りなのか悲しみなのか
震えていた手で持っていた紅茶のカップをやっとテーブルに置いてお義母様は下をうつむいた。
「美緒さん、今日は改めて私からお願いをしようと思ってきたのだが……お願いするまでもなかったみたいだな。」
弘樹さんは、お義父様の腹違いの弟だけど誠一さんと同い年で
仕事ができる人だと聞いたことがある。
ただ少し強引に進めることもあるからトラブルも多いと――
「わが社は血の繋がりだけを信じてきた会社だ。もし誠一が不妊治療していることがアイツらにばれたらそれこそ乗っ取ってくるつもりだ。弘樹にはすでに息子がいる。」
「だからって義理の弟と兄の嫁がこんな――」
怒りなのか悲しみなのか
震えていた手で持っていた紅茶のカップをやっとテーブルに置いてお義母様は下をうつむいた。
「美緒さん、今日は改めて私からお願いをしようと思ってきたのだが……お願いするまでもなかったみたいだな。」