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どうか、私を愛してください。
第6章 禁断の扉
この料理には
誠二さんの今までの孤独が詰まっている料理なのだろう。
そう思ったら余計に美味しくて――
そして胸が痛い。



「何で泣くんだよ……」



「……すいません。」



「……誠一なら明日帰ってくるから。」



「え?」




そうか――
今までの流れからして今の涙は誠一さんへの涙にしか誠二さんには思えないんだ。



「今の涙は誠一さんのことじゃ――」



「止めろ!!!」



いきなり大きな声を出されて、持っていたスプーンが床へ落ちてしまう。
このスプーンはまるで今の私たちみたいに
急速に下へと落ちていった――




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