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どうか、私を愛してください。
第9章 涙のキス。
「誠一……さん?」



左手は私の手に重ねたまま
右手はシャツの中に手をスルリといれてくる。
パチンとブラのホックを外されて、そのまま胸を触ってくる。
熱い吐息とは正反対に、誠一さんの指は冷たかった。



「あの、永一が起きてますから……それに家庭教師の先生だってっ…」



どうして…今なの?
10年間夜のベッドでこういう風に触る機会はあったはずなのに
こんなの……嫌だ。



「君が声を出さなきゃ聞こえないよ。永一の部屋からこの部屋は遠いし。」



「そういう問題じゃっ……お願いです。やめてください……」



やめてほしい。
だけど、私は誠一さんの妻だ。
昔はあんなに受け入れてきたのに――
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