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どうか、私を愛してください。
第11章 誠一VS誠二
「どこのホテルだ?」
「いいよ、歩いて帰るから。それより早くお義姉さんのところへ行ったら?倒れたんだしさ…」
「誠二…」
美緒のことを“お義姉さん”なんて呼んだことないくせに――
自分では他人行儀のつもりかもしれないが
それが余計に俺にとっては怪しく感じた。
「じゃあ、またね。」
「誠二!」
「……何?」
「どうして……帰ってきたんだ?」
「……だから入籍するためだって。」
「俺は騙されない。」
「は?」
「いくら離れて暮らしていたとはいえ、俺たちは双子だ。だからお前が今嘘を言っているのはわかる。10年前、お前は迎えに来るって――」
「いいよ、歩いて帰るから。それより早くお義姉さんのところへ行ったら?倒れたんだしさ…」
「誠二…」
美緒のことを“お義姉さん”なんて呼んだことないくせに――
自分では他人行儀のつもりかもしれないが
それが余計に俺にとっては怪しく感じた。
「じゃあ、またね。」
「誠二!」
「……何?」
「どうして……帰ってきたんだ?」
「……だから入籍するためだって。」
「俺は騙されない。」
「は?」
「いくら離れて暮らしていたとはいえ、俺たちは双子だ。だからお前が今嘘を言っているのはわかる。10年前、お前は迎えに来るって――」