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召喚師の伴侶
第2章 Vol.2:契約
彼の言い分は正しい。
ザンデは学校の課題をしようとしているだけであるし、学校の指示に従うのは当然のことだからだ。

しかしながら、ディリースのような優しい女の子を殺させるわけにはいかない。
彼女は僕の友達なのだから。


ザンデは手に持つ魔法の杖でディリースを指す。

「まさか……このモンスターを守ろうって気じゃないだろうな?」

「うぅ…」

モンスターを守るために、人間と戦うわけにはいかない。
しかも僕らは公職学生にて魔導師なのだから、学校の指示は命令でもある。


「あたしはあんたなんかに負けないわよ!」

ディリースはどこから出したのか、小動物狩り用のハンターボウ(狩弓)を構えていた。

「あたしを倒せるものなら倒してみなさいっ!」

「ちょっ!! 待ってくれ二人ともッ!」

僕は手を広げて二人の間に割って入った。

「ザンデ!彼女は人に危害を与えないんだ!」

「人に危害を与えるか、与えないかは条件に入っていない!課題は使い魔によるモンスター討伐だッ!!」

ザンデも熱くなっている。


-パシュッ

彼女の矢が彼のインプを射抜いた。
インプはその瞬間に闇が砕けるような空間を彩ると華やかに消えた。

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