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召喚師の伴侶
第2章 Vol.2:契約
「あの男なら、あんたがぐったりしている姿を見て逃げて行ったわ」

なるほど。
僕に怪我をさせ、不味いと思って逃げ出したのだろう。


「それよりも、レイン。なんであたしを庇ったのさ?
人間がモンスターを守る……これは神の意思に反する行為よ。あんた達は魔獣戦争の勝者側なんだ。アテネステレス神はモンスターより、人間を―-

「僕はそうは思わないッ」

思わず、彼女の話を遮ってしまった。
魔獣戦争に勝てたのは神に選ばれたから…そう言いたいのだろうが。

「アテネステレス様は人間を勝たせた方が…イヴァリスが血で血を洗う国にするため、人間を勝たせたのさ」

「ちょっと!神殿騎士になりたい人の発言じゃないわね」

「……僕はアテネステレス様を信仰するために神殿騎士になりたいわけじゃない。強く横暴な者や理性のない強大な魔獣から弱い者達を守りたいんだ」

「でも…あたしはモンスターよ。本来であれば、人肉をも食らうわ」

「…悪いヤツと戦う。人間とか、亜人とか、モンスターだからとか種は関係ない」



―-んんっ!?

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