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召喚師の伴侶
第2章 Vol.2:契約
言い終わった後に突然、唇が重ねられる。
あまりに唐突ではじめてだったので、僕は目を見開いたままだった。

「…うふふ」

唇を離すと、ディリースは満面な笑みを浮かべる。

「あたしを助けたのは?」

「………あっ…それは…制服が…魔道大学校の制服には攻撃魔法の威力を緩和する効果が…」

「本当に?」

「………そ、…それは……」

確かに制服は魔導師のローブを兼ねていて、対魔法効果はある。
でも、彼女も守ったのは正義心ではない。

気づいたら、飛び込んでいた……

「す、好きだからに決まっているだろう!」

思わず、叫んでしまった。
初めて女の子に抱かれたまま、初キスまでして僕は隠しきれなかった。

彼女はモンスターなのだ。
本来は男を誘惑し、子種を搾取し、その肉を子の栄養源にするため食いちぎる。

人間の僕が、モンスターの彼女に告白するなんて神が許さない。


戦争の影響があった教育ではあったが、増えすぎる人間の群れを抑える役割を神から与えられている……と、勘違いしている下等生物、それがモンスターだと中学時代に先生から教わった。

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