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第3章 Ｖｏｌ.3　モンスター討伐

「あ、あいつが！あの村長の息子とかいう奴があたいをレイプしようとしたからさ！」

「なんだって!?」



彼女の名はクラリス。
戦災孤児で、なんとかひとりで生きていくが、木の実も水も大気も綺麗なこの森に生息することを選んだらしい。

ハーピーはラミアと一緒で容姿端麗。
人間の男がレイプしたくなるのも十分にわかる。

人間の女の子がレイプの被害者であれば、犯人は鉄板の上で焼かれる通称“地獄踊り”の刑……ようするに裁判無しの一発死刑確定なのだが、モンスターの女の子が被害者であれば、そもそも犯罪として扱われない。


イヴァリスは神聖王国。
神の代弁者たる王が治める国だ。

その王は、もちろん人間。
戦後も戦中とかわらず恐ろしいほどの差別があるのだ。


その差別がないのが、今にも宣戦布告しそうな天津帝国だ。
あの国はモンスターと人間の甲乙関係はないらしい。

イヴァリスの文化を取り入れながらも、モンスター…天津では妖魔とか鬼と呼ばれる人外と共存している。
まさに神の意思に反した国……僕が言える立場ではないが……