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第3章 Ｖｏｌ.3　モンスター討伐

―-パシッ！


「!?ッ」

振りかぶった彼女の手は大柄なオウガによって掴まれていた。


「オヤジ！」

二人は父娘のようだ。
そして、父は娘を諌めると僕を見る。


「娘はまだ子供だ……悪かったな……」

そう言うと、娘の背に優しく手を当てて歩き出した。

「待ってください！」

僕の声に二人は足を止め、振り返ってくれた。


「また……会いましょう。イヴァリスで産まれた仲間同士…平和なイヴァリスで」

歴戦の戦士であり、何度も死線をくぐったにも関わらず、まだ戦いに身をおく父の恩人を想い、選んだ言葉だった。

「……この世界から争いがなくなれば、可能だろうな。この国の平和とは次の戦争の準備期間だ」

彼は、ため息まじりに夢のような言葉を口にする。
そして再び歩き始めた。

そう……さらに世界大戦に発展しようとする情勢で終戦は夢のような話だ。


それでも、そんな日が来ればいい……

「神のご加護を」そう彼らの背に語りかけ、僕はイヴァリスの印をきった。