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縄と蝋燭 ~法恵の不貞~
第5章 ◼電話で話す②
1コールで繋がった

幸雄- 「こんばんわ」

法恵- 「こんばんは」
    「何回も電話してしまい、ごめんなさい」

幸雄- 「大丈夫ですよ」「逆にうれしいですよ」
    「法恵さんからの電話が来ると思って、さっさと会社出ちゃいました」
    「今、歩きながら、車の駐車場に向かっています」

法恵- 「そうなんですね」「お車で通勤されているんですね」

幸雄- 「仕事で遅くなることも結構あるので、車通勤てるんです」
    「だから奥さんも、遅くなることが当たり前と思っているようです」

法恵- 「あーーーそうなんだ」「だから浮気も・・・・」
    「ごめんなさい」

幸雄- 「大丈夫」「もうねふっ切れた感じですよ」
    「新しい女性を探そうかななんて思い始めた所です」
    「切り替えが早いんですよ」「まえは結構落ち込みましたけどね・・・」

法恵- 「でも、あの時は意外と冷静だったんじゃないですか」
    「私にはそう聞こえました」
    「それにお話上手だし、不幸な話を聞いているはずなのに楽しかったですよ」

幸雄- 「はははは、そうでしたか」
    「この年になっても弱いところはあるんですよ」
    「あっ!」「36歳です」
    「法恵さんは、おいくつですか」

法恵- 「27歳になります」

幸雄- 「ゲッ!」「9歳も年下なんですね」
    「情けないと思ったのでは?」

法恵- 「そんなことないです」「そういう話を聞けたのがうれしかったです」
    「主人はほとんど仕事の話はしないし、プライベートは夫婦なのであまりね」

幸雄- 「ゲッ!」「ご結婚されているんですか」
「テレクラに電話を掛けてくるから、てっきり独身だと思っていました」
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