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こんにちは。

　頼経が瑶子を最後まで抱かなかったのには
　彼なりの理由があったのですね。

　何となく判るような気もします。
　16歳でいきなり一児の父親になったかと思うと、その歓びも束の間、
　子どもは死んで生まれてきた。
　そのために、妻も苦しみ抜いて亡くなった。
　すべて夫婦となったことがその不幸の始まりなら、
　優しすぎる彼が自分をずっと責め続けていたのも理解できるかなぁ―。

　けれど、頼経の新しい妻となった瑶子の立場からしたら、
　それって辛いですよね。
　愛する夫の子を生みたいと願うのは自然な気持ちです。
　
　ついに、瑶子はある決意をします。　
　果たして、彼女の覚悟は最初の妻子を〝出産〟で失ったという
　トラウマに囚われている頼経の頑なな心を解き放つことができるのか？

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