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自由という欠落
最終更新日 2020-01-11 20:18
概要
いつでも、愛するより諦める方が簡単で。
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作品説明
中等部を卒業して三年が経とうとしていた秋のある日、
清水まひるは勤務先の代表取締役の男に呼び出しを受けた。
「ボクの娘の、友人になってくれませんか」
気さくな父親に似て屈託ない身性の社長令嬢、丹羽のはな。
のはなの父親のはからいで、まひるは春から彼女の学友として側につく。
人当たりが良く無邪気なのはなと、些細なきっかけで知り合った、山本心陽という同期生。
彼女達と過ごす日々の中で、まひるにかつて幸福だった数ヶ月間が蘇るようになる。
心から他人を愛するいつかなどない。
あってはいけない。
遠い日に怯えるまひると、
自分だけが知る将来の伴侶の素顔に慄くのはな。
強制された友情は、やがて破綻の呼び水を招く。
作品公開日 2018-12-03
ランキング
総合 |
2249位
(過去最高 402位)
|
カテゴリ |
338位
(過去最高 88位)
|
レビュー
[評価]
★★★★★
最初は、なんの話だろう? というところから、徐々に関係性が明かされていくミステリーチックな感覚、読んでいて楽しかったです。
今回も細かなファッション描写や旅行の話、演劇、学園のシーンなども繊細かつ巧みで素晴らしく、作者らしい切り口で描かれた作品だなと思いました。
特に205ページの独白など、とても好みでした。個人的にはふとした時に共感します。
後半は、途中、展開が読める部分もあり、読めない部分もあり、怒濤の展開に、えぇ?! えぇ?! と一喜一憂、読み手が情緒不安定でした(笑)
複雑な関係性。作者様が伝えたかったことは、ラストに全て凝縮されているように思いました。
完結お疲れ様でした!
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