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eyes to me~私を見てsecond―愛は無敵―
第5章 眼差しのテンプテーション
『意地を張るな……素直に欲しがれ……っくっ……』
『やあっ……ああんっ……剛さんのバカっ……』
『――くっ……もう……俺が限界だ……』
『……ひっ……!やああ――――っ』
日比野は、息を呑んだ。今正に、美名は綾波に貫かれ快感に啼いたのだろう。
澄みきったソプラノのファルセットを思わせる美しい声に、日比野は聞き惚れて目を閉じる。
断続的に聞こえる美名の喘ぐ声と、煽る様な綾波の低い呻き。
日比野は眉を寄せ、呟く。
「ふっ……結局、焦らし切れずに自らの欲が勝り、彼女を貫く……か。……辛抱のない男だ」
――そう、自分なら。もっと彼女を花開かせる事が出来る。
日比野が淫靡な笑みを浮かべた時、ノックの音がした。
「――はい、どうぞ」
「失礼します」
笑顔の柳が顔を覗かせた。