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eyes to me~私を見てsecond―愛は無敵―
第5章 眼差しのテンプテーション



 日比野は、ドアが閉まるのを確認すると、再びヘッドフォンを装着してみるが、美名の矯声が聴こえてこないのが分かるとフッと笑みを溢した。


「朝のメイクラヴは取り敢えず終了ですか……」



――昨日顔を合わせた時の綾波の鋭い瞳――

 彼はどうやら私を怪しんで居るのだろう。

 美名が話したのか、それとも彼の推測かどうかは分からないが。

 ほど良い加減の嫉妬心は、恋愛の極上のスパイスになる。

 あの口付けが、より二人を強く結び付けるきっかけになったのだとしたら面白くはないが、これからのやり様でそれはどうとでもなる……

 彼女を揺らし惑わせて、そしてこの腕の中で淫らに啼かせてみせる――



 日比野は、口付けた時の美名の身体の柔らかさや甘い吐息、白いうなじを思い浮かべ、瞼を閉じて呟いた。



「今は、せいぜい幸せに酔うといい……どうせ長続きはしない……」


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