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eyes to me~私を見てsecond―愛は無敵―
第5章 眼差しのテンプテーション
日比野は、美名の攻撃でいとも簡単にぶっ倒れてしまう。
「ひっ……ひびのしゃんっ!らいろーふでふかっ!」
口の中がジンジンする美名は呂律が回らないまま叫び彼の側に駆け寄るが、彼は気を失っているのだろうか、動かない。
「ろ、ろーしよう……」
美名はオロオロして、動かない日比野を見た。
(――ああ、もうやだっ!何でこんな事になってるんだろう……)
美名は、先程の出来事を思い出し、地団駄を踏みたい気持ちになる。
桃子に水を浴びせられた日比野だが、美名は妹の非礼をひたすら詫びた。
三広と桃子の痴話喧嘩はその間も続き、どうにも収拾がつかず、綾波がなんとか取りなそうとするも火に油を注ぐ結果となってしまい……
本当なら、三広と桃子を送りながら四人で食事をする予定でいたのだが、とてもそれどころでは無くなり、二人は"別々に帰る"と言い出した。
桃子は美名が宥めようとしても聞かず、さっさとタクシーを呼び乗って行ってしまい、三広は綾波が送っていった。