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eyes to me~私を見てsecond―愛は無敵―
第5章 眼差しのテンプテーション
「な……なっ……なっ……?」
目の玉が飛び出るかと思う程、美名は大きく見開いた瞳で身体を折り爆笑する日比野を見た。
端正な顔をくしゃりと乱して屈託無く笑う彼に、最初は腹を立てていた美名も頬を緩ませてしまう。
「はあ……申し訳ありませんね。ちょっと悪戯心が芽生えまして……」
日比野はひとしきり笑い、いつものクールな表情に戻り、へたり込む美名の手を取り立たせた。
「悪戯……ですか?」
美名が笑っていた顔をまた険しくし彼を軽く睨むと、彼は取ったままの美名の手に身を屈めて軽くキスをする。
「ひ――――っ!?」
美名が驚いて叫ぶと、彼の大きな手が口を塞ぎ、美名は壁に押し付けられる。
「……むむっ……むっ」
彼の危険さを今更思い出した美名は、なんとかその腕を振り払おうともがくが、日比野は眉ひとつ動かさず冷静な表情で、強い力で離さない。