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eyes to me~私を見てsecond―愛は無敵―
第5章 眼差しのテンプテーション



 日比野は、美名を見下ろしながら静かに言った。



「貴女の訓練された声で叫ばれたら……ホテル全体に響いてしまいますよ……警備員が飛んで来てしまったら、私と貴女の二人の時間が邪魔されてしまいます……」


「む、むむっ……むめむ!?」



 意味が分からない、とで も言いたげに彼を睨みながら美名は呻くが、日比野は自分の額を美名の額に付け目を見詰める。



「……取って食べたりしませんよ……そう怖がらないでください……」



 間近で見る彼は、見れば見る程ハンサムだ。美名はこんな場合なのに胸が高鳴ってしまう。



「む!むむゃまむ――っ」



 彼の色気に呑み込まれそうになるのを振り払う様に、美名は首を振り尚も喚いた。



「困りましたねえ……これじゃあ、私が貴女を手込めにしようと襲っているみたいじゃないですか……」


「む――!むにゃめっめ!みゃもめむまま――!」



 彼は悲しげに眉を寄せ溜め息を吐くが"手込め"という言葉に美名が激しく反応してしまい、必死に腕から逃れようと身体中を動かし抵抗する。
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