この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
eyes to me~私を見てsecond―愛は無敵―
第5章 眼差しのテンプテーション
日比野は、美名を見下ろしながら静かに言った。
「貴女の訓練された声で叫ばれたら……ホテル全体に響いてしまいますよ……警備員が飛んで来てしまったら、私と貴女の二人の時間が邪魔されてしまいます……」
「む、むむっ……むめむ!?」
意味が分からない、とで も言いたげに彼を睨みながら美名は呻くが、日比野は自分の額を美名の額に付け目を見詰める。
「……取って食べたりしませんよ……そう怖がらないでください……」
間近で見る彼は、見れば見る程ハンサムだ。美名はこんな場合なのに胸が高鳴ってしまう。
「む!むむゃまむ――っ」
彼の色気に呑み込まれそうになるのを振り払う様に、美名は首を振り尚も喚いた。
「困りましたねえ……これじゃあ、私が貴女を手込めにしようと襲っているみたいじゃないですか……」
「む――!むにゃめっめ!みゃもめむまま――!」
彼は悲しげに眉を寄せ溜め息を吐くが"手込め"という言葉に美名が激しく反応してしまい、必死に腕から逃れようと身体中を動かし抵抗する。