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eyes to me~私を見てsecond―愛は無敵―
第5章 眼差しのテンプテーション
彼の色素の薄い瞳が静かに、もがく腕の中の美名を見詰め、その肢体をその視覚で堪能していた。
ゴシック的なムードを醸し出す薄い生地の黒いワンピースは、美名の鎖骨から胸の膨らみのライン、たおやかに括れた腰からヒップの曲線を強調し、膝上のスカートから伸びる美しい脚を、リボンがキュートにあしらわれたストッキングが引き立てていた。
綾波は、彼女をより魅力的に、自分の好みに飾り立ててさぞかし満足しているのかも知れないが、今こうして他の雄(おす)が彼女を邪な気持ちで視線で犯しているとは思いもしないのだろう。
――どんなにベッドで烈しく突き上げ掻き回し、愛していると囁いた処で、肝心な時に手綱を緩めたら元も子もないだろうに……
日比野は、抵抗に疲れ息を切らす美名の顎を指で掴み上を向かせた。